気づけばキミと恋に落ちて
「え、いいの…?今の…。スゴイ怒ってたっぽいけど…」
「べつに。ただのダチだし」


〝ただのダチ〟が、あんな風に怒る…?


ダチだと思ってたのは、拓篤だけじゃないの?


女性のほうは、チガウと思うんだけど…。


チャンピオンにいた女性も、そうだったけど。


「なぁ、この辺に喫茶店ってあったっけ」
「え?あ、うん。あるけど…」
「じゃ、そこ行くぞ」
「え?えっ?」


戸惑うわたしに構わず、拓篤がグイッと引っ張る。


「用事がなくなったんだ。それに、オレともうちょっと一緒にいたいだろ?」
「なっ……」


ニヤリと笑った拓篤に、わたしはなにも言えない。


だって、ちょっと思ってたから…。


「オレも一緒にいたいし」


その後の言葉に、更にわたしはなにも言えなくなってしまった。


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