気づけばキミと恋に落ちて
そのくらい、眞介はダチがたくさんいるってことだ。


「おぉ、こないだぶりだな」


リビングのドアが開き、顔を出した眞介。


眞介は、オレよりも雰囲気が柔らかくて、優しくてイイオトコだと思う。


ただ、オレと同じで結婚してないのは、オンナに優しすぎるんだ。


だから毎回、振られる。


〝優しすぎて、つまんない〟


こないだ、別れたオンナには、そんな捨てゼリフを吐かれたらしい。


怒れば怒ったで〝なんでもっと優しくできないの⁉︎〟とか言うに決まってんのに。


「おぅ。なんか家まで帰るのメンドウになったから、泊まるわ」
「へいへい、どうぞー。って、お前この前来た時も思ったけどさ。雰囲気、変わったよな」
「あ?」


< 302 / 380 >

この作品をシェア

pagetop