気づけばキミと恋に落ちて
この香りがスキで、落ち着きたい時によく飲む。


鍋を洗うのはメンドウだから、そのままレンチン。


温まった牛乳を取り出し、小さな丸いテーブルに置き、わたしは愛用のリスの形をしたクッションに座った。


このリスのクッション。高校時代の友達からプレゼントでもらったんだけど、最初は抱き枕だと思っていたのに、説明書を見れば、この可愛いリスさんに〝お尻をのせろ〟と書いてあるんだから驚きだ。


でも座ってみたら気持ちが良くて、今じゃこのリスさんがいないと生活できないほど依存しちゃってる。


そのリスさんの上に座り、温かいローリエ入りのミルクを一口。


「はぁ……」


身体だけじゃなくて、心も温かくしてくれるミルク。


「拓篤……」


駅に戻る拓篤の姿を思い出すと、急に心臓がドクドクとなりだす。


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