このよでただ、独りだけ

コゼット、13歳

コゼットは幼き頃の友人を忘れてはいなかった。

否、忘れられなかった。

密かに恋心を抱いていた従兄が失踪したことを知らされた日。

それと日を同じくしてダロンドー一家が長女を残して死亡したのだ。

どうして忘れられよう。

アレクシアはあの事件の後心を閉ざしてしまっていた。

首に刻まれた赤い痣のせいで親戚たちは皆引き取るのを躊躇っていて。

賢いアレクシアはそれに気付いていただろうにぼんやりと大人たちの真ん中にいた。
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