不思議の国の勇者様?!

夢じゃなかったの?!


―ドスンッ!


「いったぁーーい!!!」


目を開けると、そこは自分の家の湯船。


「何?!どうしたのー!?」


あたしの叫び声に、ママがお風呂場にやってくる。


「いきなり叫んで、どうしたの!?」


「えーと…滑っちゃって〜あはは(笑)」


「もう…びっくりさせないでよね!」


「ごめんなさーい」


やっぱりあれは、アリスと同じで…夢だったんだよね。


自分の部屋の枕を抱きしめて、考える。


「それにしても…王子様、カッコよかったなぁ…」


また会えないかな…なんて(笑)


会えるわけないんだけど!


「明日も学校だし、もう寝ますか!」


―――こうして、あたしの不思議体験は終わった。







…かのように思えた。
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