放課後は図書室で甘い時間を

朝のHRが終わっても、一限目が終わっても、皆の話題は榎元先生で持ちきりだった。

しかも、先生のまわりはいつも女子がかこんでて。


…先生も大変だなぁ。


先生はいつも笑顔で、皆に平等に接してる。
まぁ、普通に良い先生だと思う。


「何かさ、あそこまでかっこいいと彼女とかいそうだよね~。」

「…うん。そうだね。」

「女子たちは、いつまであぁしてんのか…。かっこいい先生は大変だね。」



……本当に。
あぁ、なっちゃうと、もうずっと先生のまわりは女子が絶えないね。

…まぁ、私にはどうでも良いんだけど。

恋愛すらしたことない私。
もちろん恋愛感情何て分からない。



「桜、次教室移動だから、早めに行こっ!!」

「あっ、うん。」




***



何ら変わりなく進んでいく授業。

気づけばもうお昼休み。
江梨子と一緒に教室でお弁当を広げる私。



「思ったけど、江梨子最近彼氏の晶人君と学校で会ってないよね。」

「あー、そうだけど大丈夫だよっ!!
だって昨日は晶人とデートでしたっ♪」



…ふぅ、それなら良かった。
晶人君は穏やかで人柄も良いから、今までの江梨子の彼氏の中で、だんとつ
晶人君が一番良い。


すると、



「えりこー!!」

「あっ!!晶人ー♪」



噂をすれば、晶人君が。
江梨子は晶人君を見るなり、人目を気にせず晶人君に抱き付いた。


あぁーあ、あれはもう二人だけの世界に入っちゃってる…。


でも、仲が良くて何よりっ!!
安心安心。





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