放課後は図書室で甘い時間を


***


スーパーに着くと、私たちは、お醤油のある方へ向かった。

お醤油を選んでるとき、電話が鳴った。

…ママからだ。

「もしもし、ママ?」

『あ、桜?じゃがいも買ってきてほしいんだけど…。』

「あ、分かったー。」

『はーいよろしくねー。』と言ったママの声を確認して私は、電話を切った。


「じゃがいもも買ってきてって。」

「そうなの?分かった。」


お醤油を持って、野菜売り場へと移動する。

人とすれ違うたびに、男女関係なく、先生はガン見される。

女の人は、私をまるで、不釣り合いだとでも言いたげな目で上から下まで見る。

…何か、私…不機嫌…?
先生を誰にも見られたくないって思ってる…。


「?!」


そんな事を思ってると、先生は、私の腰に手をまわして、引き寄せてきた。


「ちょっ…いきなり何して…!!
ここ、スーパーですよ…?!」

「…俺、けっこうやきもち妬きだよ?
桜ちゃん見られてるの、いい気分しないんだけど。」


私、別に見られてないんですけど。
見られてるとしたら、女の人のあの批判的な視線…。


…私だって、見られて嫌だって…。


あれ…。
私、先生と同じような事思ってる?

何でか分からないけど…。

はぁ…私らしくない。



< 65 / 236 >

この作品をシェア

pagetop