Snow-White
由樹くんに連れられて外を歩く。
会話がなくて、なんだか不安になる。
どこに行くのかな?
何をしに行くのかな?
何で喋ってくれないの?
繋がれた手だけが熱くて、私は、由樹くんの背中を見つめることしかできなかった。
けど…
だんだん悲しくなってきて、背中さえ見れなくて…
私は俯いて歩いた。
すると…
「着いたよ、真白ちゃん。」
由樹くんのその声に顔を上げた時、一瞬、時が止まったような気がした。