SweetS Time ~君はマシュマロ~
「まだ付いてるから、取ってあげるね……」

上半身を倒し、一樹の耳もとに顔を寄せてささやく。
理子が着ている、デコルテが広く開いたシフォンのブラウスからは、たわわなふたつの双丘が覗く。一樹の視線はそこに引き寄せられ、これからふたりの間に起こるはずであろう期待に、体が反応した。ちょうどその上に乗っている理子も、硬くなって下から突っついているものに気づいているはずだ。

理子は白いシャツの上からでもわかる、筋肉の付いた逞しい肩から焦らすようにゆっくりと手を滑らせ、外したボタンの分だけ一樹の胸元をはだけさせる。鍛えあげられた厚い胸板が半分露になった。そこに理子の唇が近づく。開いた唇からピンク色の舌がのぞき、一樹の肌に付いたチョコレートを下から上に向かってゆっくりと味わうように舐め……。



「一樹、一樹ってば!」

視界が大きくゆらぎ、ハっとした。

「理子? あれ、俺……」

俺の上に跨がっているはずの理子が、となりに座って不安げな様子で俺の肩に手を乗せている。

「大丈夫?」

「あ、ああ、平気。大丈夫……」

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