浮気男に逆襲を![番外編集]


「てゆーか……今のって何のご褒美?」


照れくささに咳払いしつつ尋ねる。


すると先輩は、ニカッと白い歯を覗かせて無邪気に笑った。


「照れ屋な姫が頑張ってくれたご褒美♪」


ゆるりと目を細め、どこか茶化すような口調でそんなことを言ってくる。


瞬間、あまりの余裕っぷりに腹立たしさをおぼえたけど……まぁこれがアッくん先輩の魅力かと思い直す度量の広さに自己満足(笑)


ふむふむ。これが、憎さ余って可愛さ100倍ってやつかしら。


「どーもあんがとーございやす。一生の思い出にいたしやす」


わざと平べったくした間延びボイスにキレキレの敬礼をトッピングして、我ながら苛立たせ度MAXなリアクションをお見舞いする。


けど先輩は怒るどころか、可笑しそうにふはっと吹き出して──


「それはそれは、お褒めにあずかり光栄ですよ」


愛しいものを見るかのような優しい目をしてそう言うと、もう一度、あたしの体を甘い匂いで包み込んだのだった。








【ナイト様に口付けを。】




*END*



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