アナザー…
ドサドサッ

「いて…」

英治がうめく。

「うっ…」

春子も背中を強打したのか苦しそうな声を漏らす。
あたりを見回すとどうやら大広間のようだ。
落ちた穴は到底届きそうはなく、別の道を探さねばならない。

「平気か?」

「大丈夫です…それより、早くここから動きましょう。」

ずっと同じ場所にいては危険だ。英治も頷く。だが、二人は混乱していた。先ほどの不気味な怪物は何だったのか?だが、あまり考えてはいられない。
とりあえず二人は歩き出すことにした。


少女が無線に話す。

「精神状態○、思考は安定」


二人は歩いているとさっきと同じような血溜まりを目にする。
また嫌な予感がする。

バタバタバタ!!!
ドンッ!!

「うわっ、なんだ??」

誰かがぶつかってきた。
そこには二人の高校生らしき二人組だ。
かなり慌てた様子だ。

「どうして君たちがこんなところに?」

「警察…の人?」

高校生達ははっ、っと我にかえって声をあらげる。

「ここにいたら死にます!早くしないと…」

まさか…と思ったときにはもう遅かった。
そこにいたのは、先ほどの怪物が…
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