一人になるということ
さよなら、好きだったよ……
~恋羽~

これで…良かった…

私は弓道場を出て車が待っている場所へ向かった。

「詩様、こちらでございます」

運転手の人だろうか、私を迎えに来た
その人が車のドアを開けた

「どうぞ」

『………』

私は黙って車に乗り込んだ

バタン

これでもう、戻れない…
未月君っ………私は…泣いていた…
運転手さんは黙って車を運転していた。

『……うぅっ…』

離れるなんて知ってたら、未月君を好きにならなかった、こんなに好きじゃ無かったら辛くなかった…

そんな事なら出会いたく無かった…
好きにならなきゃ良かった…


でも………


好きになって良かった…
好きになって楽しい思い出が沢山できた…ありがとう、龍介君…


好きになってくれてありがとう…
好きって言ってくれてありがとう…
最後に、顔を見れて良かった……

元気で…



『さよなら……好きだったよ…』

ううん、今でも好き、ずっと好き…これからも…

私は小さく呟いた…



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