モノクロ 〜真実の剣と偽りの盾〜
いやいやながら 廊下掃除をしていると、階段の方から話し声が聞こえてきた。
とっさに廊下に並んでいる誰のか分からないロッカーに入ってしまった。

どうしよう。どうか、このロッカーの使用人じゃありませんように!!

話し声が近づいてきた。何を話しているんだろう。
耳をすませると…。

「…ここが1-3で、あっちに行くと…」

なんだか聞き覚えのある声だな。誰だか思い出せないのが悔しい。

でも、教室の紹介をしているってことは転校生か?
相手の声は聞こえなかったけど、どうか女でありますように!
そんでもって、うちのクラスに来てくれますように!

今直接顔を見たいけど、ロッカーから出てきたら何言われるか知ったこっちゃない。

ここは我慢我慢。

うちのクラスに来てくれたら、きっと純粋な友花は夢中になるだろう。
それで、メールの件、忘れてくれたらなぁ。

あ~!どうかそうなりますように!!
俺の人生に重大なことだから、俺の人生を賭けたっていい。
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