モノクロ 〜真実の剣と偽りの盾〜
光太side

今は午後の授業で、作文を書かせられている。

みんな真剣に書いているようなそぶりを見せているが、後ろの奴や隣の奴の作文用紙を見ても何も書かれていない。

そういえば担任が“授業終了までに終わらなかった奴は夏休みの課題にする”などと言っていたが、この様子をみる限り誰もそんな言葉など本気にしていないのだろう。

それにしても友花は、後ろ姿まで綺麗だなあ。
やはり作文を書いている様子はないが、それでもなにか物思いにふけっている様子は後ろから見てもサマになっている。

あちらを向いているので顔の表情は見えないが、頬に手をおき、少し首を傾げているようなポーズをしている友花はまるで人形のようだ。
こんなにかわいい友花が、あと一週間と経たずとして自分のものになる。そう考えただけで、もう胸がドキドキして張り裂けそうだ。

ただ心配なのは、友花の膜が破られていないかどうかだ。
あんなにかわいいのだから、彼氏くらいはいてもおかしくない。
それだけでも胃のあたりからなにかがこみあげてくる思いなのに、もしも彼氏とお泊まりデートなんかしていたら……



…ああ、そんなことをしていたら復讐だ!許さない!!


…いいや、友花を信じよう。もうすぐ友花のBoy friendになるんだから。友花を自由に動かせるんだから。

それに、常識ある友花なら、やっちゃいけないことの区別くらいつくだろう。


友花に最初に踏み入れるのは俺だ。誰にも入らせやしないぜ。
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