奥様のお仕事
「散らかっていただろう」
二人きりになった部屋で 浩一郎が言った。


「うん ビックリした
お掃除すっごく大変だった」


「もう どうでもいくなってさ・・・・・
こんなことなら迷惑かえてごめんな」


「私がいない間 大変な想いさせて」



「いや 俺もマリンに頼りすぎていた」



「ずっと聞きたいと思ってたんだけど
私 ちゃんと奥さんできてたかな・・・・・」



「マリンはとても優秀だよ
おかげでマリンがいなくなってからは
何もする気持ちになれなくて 部屋も散らかしてしまった」


「お給料たくさん入ってた・・・・・」


「金に換算するのが申し訳ないくらい
ちゃんとやってくれて 嬉しかったよ・・・・」



温かいミルクを二人で並んで飲んだ。


「やっと マリンに 伝えることができる・・・・。
俺がどれだけ マリンを欲しかったか
結婚を仕事にして 自分のそばに置いておきたかった理由も・・・・
包み隠さずに・・・・話すから 聞いて欲しい」


「うん」


浩一郎の肩に頭を乗せた。



「マリンと初めて出会ったあの時から
絶対マリンを手にしたい そう強く思ったんだ」


静かな部屋に 浩一郎の声が 静かにに 響いた・・・・・。
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