《詩集》反証と感傷

星が流れる夢を見る

『星が流れる夢を見る』


水面にぽつり
空いた穴
其所へ飛び込む放物線

ずっと昔から在ったのか
僕が生まれてできたのか
君には見えないその場所へ

小石をひとつ
投げ入れる

酔いしれそうな危うさと
使い古されたレトリック

冗談紛れの告白が
苦しげに飛び交う
その夜は

僕だけに現れた白昼夢

捉えようにも朧気で
飛沫もあげずに終わってく

そんな予感に揺れているから

誰にも見つからないその場所の
埋めようのない空白に

星が流れる夢を見る
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