好きになれてよかった。


放課後になり私は体育館裏へ向かった。


体育館裏に着くと、
何故か誰もいなくて、

時間間違えたかな?
いや、でも放課後って書いてたよね。

といろいろ考えていると


後ろから 誰かに手を捕まれて
そのまま地面に叩きつけられた。

突然の事で声を出せなかった私の前に

二階堂さんがニヤニヤと笑いながら現れた。


「ふふふっ。いい気味ね。あんたが、私の魁斗様に近づくから悪いのよ。今からたっぷりいじめてあげる…。まぁ、もうこれ以上魁斗様に近づかないってゆうのなら、離してあげなくはないわよ?…」

「 ...誰 ?それ。 」

私は魁斗といゆう人物が誰だかわからなかった。

「はぁ? 知らないフリなんてしなくていいわよ!!!!魁斗様を知らないなんて人いないんだから!!!!!」

「本当に知らないよ..。私。」

「 …あなたまさか名前も知らずにお近づきに?馬鹿じゃないの。魁斗様は…魁斗様は…あなたに告白したはずよ?私にはあなたのどこがいいかわからないわ。ちょっと可愛いからって男にだけぶりっ子なんてキモチワルイ。馬鹿みたいにずっとヘラヘラして…本当目障り…これにこりたらもうこれ以上魁斗様に近づかないでくれる?」


「あなたには関係ないでしょ?」

「あぁぁぁ、もう!あんたのそうゆう態度がむかつくのよ!!!」

二階堂さんは、近くに落ちていた鉄パイプを持ち、私に殴りかかろうとしてきた。
さすがに私も怖くて、
どうすることもできずとっさに目をギュっと瞑った。



何秒たってもまったく痛みが来ない。
だか、とてもいい匂いがする …
すごく落ち着く。シトラスの香りかな?


私はゆっくり目を開けてみた。
すると目の前に大きな背中が…

どうやら、その人が助けてくれたみたいだ。

その人は、振り返って、じっと私の方をみた。

正直、とても恥ずかしかった。
だってそこには今までに見た事もないような綺麗な顔立ち、身長は180くらい…かな?きれいな真っ黒のサラサラの髪の毛…そしてこのシトラスの香りの男の子がいた。

でも…あれ?
どこかであった事あるような…


「俺のせいで、怖い思いさせちゃってごめんね?」

え…?もしかして。。

「あの…もしかして私に告白してくれた方ですか?」

「え…?覚えてないの?」

「いや、はい顔はあまり見ていなくて…」


「そっか…じゃああの告白はなしな!
俺の名前は水島 魁斗。
俺と友達になってくれませんか?」


「…えっと私は…「藤井 綾花。だろ?好きな奴の名前くらい知ってるよ。それにタメでいいって。俺ら同い年だぞ?」

「っ///。わかった。」

どうして、この人はこんなに素直に人に好きと伝えれるのかな。

思わず赤面しちゃった…恥ずかしい。

こんな事を考えてると …

ん 。って出された手に私は ハテナマーク。

「 …立てるか?」

あっ!そういえば。
私、地面に座り込んだままだった。
きゃっ、パンツ見えそう!恥ずかしいよぅ。

私は急いで手をとり立ち上がった。

そして手を離そうとすると 、

ギュっと握り返され

「これからもよろしくな!綾花 」ニコッ

トクン..トクン..

男の子に下の名前で呼ばれたの初めて…
それにこんな笑顔。かっこよくないわけがないよ…。

「っ///。 よろしくね。水島くん!」

トクン …トクントクン。

鼓動は早くなっていくばかり …
どうしちゃったんだろ。私。

胸が熱いよ…

トクンッ..

もしかして、私…水島くんを?




その日、私は
水島くんに一目惚れした。


< 8 / 28 >

この作品をシェア

pagetop