エリート上司と甘い秘密~彼の正体は私の義弟!?~
それから裕也は初めてさやかと自分、そして子供がいる自分の未来を思い描いた。

それは意外にも違和感なく、自分のなかにするりと入ってきたことに自分でも驚く。

近くで赤ん坊が泣き、それをまだ20代だと思われる若い母親がなれた手つきであやしている。

足を止めて2人の様子を見入ってしまう。

幸せな風景だ。

それまで人生が狂ってしまうのではないかと思うほど混乱していた気持ちは、乱気流を通り抜けたように収まっていた。

ようするに潮時ってやつかな、って、言葉の意味あってるか?

3日間の混乱期を脱出した裕也は、受付に座ってにこやかに応対しているだろうさやかにメールした。

「乱気流通過。結婚しよう」
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