恋愛の神様


「・・・・・」


ワタクシは寝起きの覚束ない頭を必死で捻ります。

身体が妙にギシギシ痛みます。
それは昨日、マラソンとテニスと卓球とサッカーとプロレスと野球を一遍にやったくらいの筋肉痛のようでもあります。

何より、何故か、女の子の一番大切なトコロが痛いです。


「・・・・・・」


ワタクシはちょっと嫌な汗を掻きながら、更に首を捻りました。

ココは一つ、昨日の夢が夢ではなく現実に起こったことだと仮定いたしましょう。

その上で、昨日の出来事を記憶から穿り返します。

ぼやけた視界で見上げた男の輪郭。
口を吐くセリフや、その声音―――

あれは間違いなくワタクシの探していた方です。
………多分。

そして本日は運命の方と出会えるかもしれないXディー。

隣にはこの男。

ということは単純に考えて『運命のヒト』=『この男(昨日、深い仲になったかもしれないらしい相手)』ということになります。






マジですか!?






途端に胸がトキメキ、鼓動を早くします。

ああ、とりあえず人相を確認しておかなきゃいけません。

ええ、多少ブ男でも、運命の相手ならば構いやしませんとも。

そもそもワタクシ、面食いというほどではありませんので。

それよりは寧ろ、ワタクシを快楽の奴隷にしてしまうその魅力こそが重要なのです。


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