恋愛の神様


「あああああのぅ、草賀さん……っ」


動揺も露わのワタクシを、草賀さんはふっと鼻で笑います。


「何ダヨ?俺とこういうことしても別に問題ないんだろ?」

「相手に不足はありません……って!朝っぱらから素っ裸でこんな態勢でいることが問題なんです!」

「エロイなチィちゃん。ふーん。朝はこの態勢イヤなんだ?」

「な、なんだか、著しく意味合いが違って聞こえますが……ひぁ!」


いきなり身体を回転させられて、ベッドにうつ伏せます。

痩せてはいませんが、小さいワタクシの身体はモデル体型の草賀さんに圧し掛かられてはすっぽり覆われてしまいます。

滑り込んできた指でシーツの狭間で蠢き、胸を捕えました。


「ぃ、あん……っ」


思わずもれた声に、草賀さんが耳元でクスクス笑います。

だ、だめです。

草賀さん、声質も上質です。

しかもそんなところに吐息がかかると首筋が震えてしまいます。

甘くこそばゆいような感覚に思わず首を竦めたのがバレたようです。


「ん、この辺り弱い?」

「……自覚はなかったんですけど…弱点、みたいですぅ……」


だから止めて下さいという懇願はアッサリ却下されて、寧ろワタクシがビクツクのを面白がるように、舌が耳朶を這いまわります。

もう、平静ではいられません。


「カンジてきた?」


浅はかなワタクシの考えなど全てお見通しというように、掌が勿体ぶるようにゆっくり腰から足に滑ってゆきます。

しかし肝心なところには触れず、際どいところを撫でるだけして遠のきます。

うう……触ってほしいようなほしくないような…。
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