Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪
「責任を取らせてもらわなきゃね」
「いらないから!」
「そう言う人も珍しいよね」
「別に今泉に責任をとってもらう必要ないから」
「へえ」
ウォーキングクローゼットの開けっ放しのドアから、気の無い相槌が聞こえてくる。
イヴリンとか玲奈とか黒スーツの美人とか、怜士が責任を取る相手はたくさんいるわけで。
だから、別に私には取ってもらわなくたっていい。
こんな風に考えるなんて、自分はくたびれているなあと思う。
体がべとついているし、昨日の化粧が顔に残ったままの感触もあって、シャワーを浴びたい。
でも、一刻も早く一人になりたかった。
そして気分を立て直したい。
自分の洋服はどこにあるのだろう。