雪系男子のゆうちゃん


ゆうちゃんは、伏せ目がちに私の唇を見たあと、


また私の目を見つめて、


「…変、になる…」

と、つぶやいた。


……変になる…

私はそのセリフを頭の中で繰り返す。

それは、つまり、

えっと…

変に…

変になるっていうのは…


何が?


誰が?


私が、ゆうちゃんの意を汲み取れずに、ただ見上げていると

ゆうちゃんが、少し苦しそうな表情をする。



「…どうしよ」


ど、どうしよっていうのは…?


「…おさまんない」


お、おさまんないっていうのは…?



それから、ゆうちゃんは目をつむって、深呼吸をした。



「な、どうしたの?ゆうちゃん」


「話しかけないで、おさめてるから」


「だから、何を?」


「俺の中の変態を」


…は、へ、変態!?


何事!?





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