雪系男子のゆうちゃん



少しは取り合ってくれてもいいのに。

ちぇー。


内心少し、寂しくなりながら

また明日ね、と言おうと顔を上げると


「俺も好きだよ」


と いかにも相槌っぽい、いかにも社交辞令的な、いかにも面倒臭そうな、


それでも息が止まって全身が熱くなるには十分な、その言葉が上から降ってきた。




「また明日」

硬直する私を前に、可笑しそうに笑いながらそう放って背を向けたゆうちゃんの後ろ姿に、


「う、うん、また明日!ばいばい!ありがと!」と上がりまくりながら言葉を絞り出したのは、もうゆうちゃんが随分先まで歩いてからだった。
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