雪系男子のゆうちゃん


「どんだけびっくりしてんだこいつ、おい落ち着けって」


むせ狂う俺の背中をさすりながら、笑う野郎。


「でもな!」


俺の吹いた液体を体操服を捲り上げて拭きながら、浜田がまた嫌そ〜〜な顔をする。


「あいつは、ぜっっってぇーーやめとけ!!

クソだから!!!

お前には釣りあわねぇ!!!」


と頭をブンブン振りながら必死で否定する浜田。


「お前なぁ!本村美優のなんなんだよ!

あれは学校のアイドルだぞ!」

誰かがそういうと、浜田は苦そうな顔をして

「俺、幼馴染なんだよ!結城と美優と!」


と言った。


「は、うらやまし。お前、まじいいとこ取りするよな〜」


「だから、いいとこ取りじゃないんだって!

美優はやめとけ!まじでやめとけ!」


「なんであやちゃんのことは結城なのに、本村氏は美優なの?」


俺の質問に、浜田は、うっと狼狽える。


「え、やっぱ元カノとか???」

「え、まじ!?」


赤くなって、言葉に詰まる浜田を見て、俺もポーカーフェイスの裏に驚愕の意を示している。



「ゆ、結城は…その…下の名前で…呼べねーんだよ………!!

恥ずいだろーー!!」




……なんだそりゃ。


「可愛いな お前」


俺の言葉に、「は!?なんだし!なんなんだし!!!るせー!!るせーー!」と浜田は立ったり、座ったりする。



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