クールな彼の溺愛注意報




「俺が勝手にしたことだし。俺よりおまえが濡れるほうが、こまる、から」




まっすぐ見つめられて、息が止まる。

二宮くんはちょっと赤くなって、すぐにあたしから視線をそらしたけれど。



……なんて紳士なんだろう。




「二宮くんは、すごく優しい人だね」




きっとほかの女の子には見せない優しさ。

初恋の女の子にも、優しかったりするのかな。



でも二宮くんは、あたしだけがとくべつだって、言ってたよね。


……すごく、うれしい。




「全然、気づいてねー……」




赤い顔のまま、

ため息まじりに二宮くんが言った言葉に、あたしは気づかなかった。





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