《大.落》♥ やらかしちまって!〜眠り姫★
◎きす
◎きす

「大丈夫? 一子ちゃん」
一子の家に、心配そうな顔してやってきた歩。

歩の手には、小さくて可愛らしいビタミンカラーのブーケが握られていた。


「秀馬さんにさっき聞いてさ〜、びっくりしたんだよ〜で、お見舞い」

ブーケを渡された一子は、突然花束を持ってやって来た歩に驚いていた。


「あ、何? お見舞いに花束? ちょーうけんだけど〜」
そばにきた三津子がケラケラ笑い、スマホでブーケの写真を撮りだした。

「お見舞いと言えば、花だろー。可笑しいかなぁ」


「可笑しいよ。一子姉のこと、なんもわかってないね〜。一子姉は花なんかより餅? 違うか、菱餅? の人なんだからさ〜」
訳のわからない例えを言い出す三津子。


「三津子! 余計なこと言わないでくれない?」
一子は相変わらず一言多い妹をたしなめた。


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