君だけに、そっとI love you.
東先生が掬恵の顎に両手を軽く添えて持ち上げた。
「よしっ、ストップ!そのまま、吉井さん動かないでね……」
東先生が看護婦を呼んで掬恵の頭を軽く押さえるように頼んだ。
東先生が再び診察を始める。
掬恵のおでこをまじまじと見る東先生の目に力が入る。
「おでこは、思春期ニキビだね……。洗顔後に、専用の二種類の塗り薬を出しておくので、それを塗れば直ぐに治ってくると思うよ」
「わかりました」と、少しほっとした様子の掬恵。
優しく微笑む東先生。
「じゃあ、次は鼻の付け根を少し診さしてもらうね……」
東先生が掬恵が掛けていた眼鏡をそっと外した。
掬恵の鼻の付け根の部分に出来ている2つの出来物を見て東先生が口を閉じて少し無言になる。
「うーん、これは・……」
「東先生、なんですか?」