半径1メートル以内、立入禁止。
「全くあいつは、俺にとって、ただの目障りな壁だ。


まぁ、笑えるほど低くてもろいけどな」






「上司に向かって、壁ってあんた……」






「というか、世の中には、俺の邪魔をするヤツが多すぎる。


この俺が、超明晰な頭脳でもって、すべての物事を冷静に分析して、万全にレールを敷いてやってるっていうのに。

それに従順に乗ることすらままならない馬鹿が多すぎるんだよ。


いちいち『これはどういうことだ』とか、『何がやりたいか分からない』とか、自分の頭の悪さを俺のせいにしやがって。

俺は先の先の先まで見越して仕事してるっていうのに。


というか、この俺の考えに不備があるわけないだろ?

黙って従ってりゃいいものを。」






たしかに、蓮見の考えることは、いつも、あまりに突飛すぎて。




上司の理解の範疇を越えてしまい、結局は許可されないことが多々あるのだ。







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