俺たちの妹
コンコンコン

「は〜い」

中からみぃの声が聞こえた。


「みぃの声だね」

「あぁ」


ガチャ

「ヤッホー。みぃ、大丈夫?」

こういう時は桜の明るさに救われる。


「あ、桜、葵。
来てくれたんだ。
心配かけてごめんね」

申し訳なさそうに謝るみぃ。

「ほんと心配したんだから〜。
葵の言うこと聞いてた方がよかったね」

「ほんどだね…葵、ごめんね」

「いいよ。
みぃが元気になってたら問題ないよ。
でも次からは無理はしちゃダメだよ」

「そうだね。大人しく保健室にいるよ」

病室にはいってから、みぃが俺とは目を合わせてくれない…

桜とは目を合わせてるのに…



みぃの異変に桜も気付いて、顔を見合わせる。


「みぃ?」

「なに?」

返事はしてくれるけど、こっちを見ない…
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