俺たちの妹
病室へ戻ると、みぃはまだ眠っていた。

ベッドの横の椅子に腰掛けると、気配を感じ取ったのか、目を開けたみぃ。

「かな、にぃ?」

「みぃ。体調どう?」

「ん……暑い…ぐるぐるする」

そう言って、目を閉じてしまった。

「みぃ?」

近寄ると、また眠ってしまったみたいだ。

目眩が酷いみたいだな……

目眩を抑える点滴、追加しておこうかな……



コンコン

ガラ

「彼方先生?水枕持ってきました」

「前園さん、ありがとう」

「いえ。みぃちゃん、どんな様子なんですか?」

「自宅安静してても、あまり良くならなくてね…
今日は熱も出て来たから、一度入院することになったんだ……」

「そうですか……
入院中は精一杯サポートしますね」

みいの事を良く知ってくれている存在はありがたかった。

「助かるよ」

「私の仕事ですから当然です。
それでは、また何か必要なコトがあればおっしゃって下さいね」

そう言って、前園さんは出て行った。
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