俺たちの妹
私たちのやり取りをニヤニヤしながら見ている桜と目があった。

「あ、桜。つーくんと上手くいったの?」

「へ?……どうして?」

「ん?さっきつーくんが “桜” って呼んでた気がしたから、新しい関係に変わったのかなって思って」

私の言葉を聞いて、桜とつーくんは顔を見合わせていた。


「全く…みぃは変なところで鋭いな…
自分のこともそれぐらい鋭くなればいいのに…」

「ってことは……」

「そうだよ。俺たちもカップルになったから」

そう言って、桜の肩を抱き寄せたつーくん。

「そうなんだ。桜、よかったな」

葵もにっこり笑っていた。

「うん。司さん、色々誘ってくれるけど、進展なかったから、脈なしかと思ってたもん」

「え?そうなの?」

「だって、司からの誘いには殆ど乗ってるのに、気付いてくれないんだもん……」

プクっと頬を膨らませた桜。
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