俺たちの妹
そこから出てきたのは葵だった。


「あれ?葵どうした?」

「………みぃ、あれから泣き出しちゃって、今は泣き疲れて寝ちゃってます」,

苦笑する葵。


「泣いちゃったの?」

桜の問いかけにゆっくり答える葵。

「試合最後まで見れなかったの気にしてたみたいで。
足手まといじゃないかって言われて……
ほんと困りました……
少し情緒不安定だったかも知れないので、気持ちに正直に泣かせてみたんですけど、ダメでしたか?」

ほんと、葵の思考は高1レベルじゃないよ……

「泣いちゃったんだね。
長時間泣くのは、体に負担かかるし本当は良くないんだけど、みぃの場合は溜め込むから、頃合い見て泣かせてもらえると助かるかも知れない」

司さん……葵のこと絶対高1だって忘れてると思う……


「俺が勝手に泣かせていいんですか?」

葵も戸惑い気味……

「え?………あ、……葵の考え方が大人過ぎてすっかり大人と話してる気分だったよ。ごめんごめん。
泣かせてくれるのはいいけど、今日みたいに、医者が周りにいる時にしてくれるかな?それなら構わないよ」

泣かせるのはいいんだ……
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