チェンジ!






「おい!」

俺はその男の目の前まで行き、声をかけた。



「‥‥何だよ?」


その男は、遠くから見た時よりもガラが悪そうな感じがした。

ちらりと女の子に目をやると、大きな目をさらに大きく見開いて俺を見ている。






勇気を出せ、俺!




俺は男の雰囲気にひるみそうになる気持ちを抑えて、視線をその男に戻した。




「その子、俺の彼女なんだけど」


「‥‥は?この子彼氏いないって言ってたけど」



俺は彼女の前に立ちはだかって言った。

「そっちの聞き間違いじゃないのか!?
俺がこいつの彼氏なんだよ!

人の女に手出してんじゃねぇぞ!」





< 71 / 296 >

この作品をシェア

pagetop