【完】復讐の元姫
口を開こうとすれば。
「シオ、まさか……。
私たちのこと、裏切ってたの……っ?」
なぜか。
奈々が泣きそうになりながら、そう尋ねた。
よく言う。
裏切り者は、自分のくせに。
「嘘だろ、シオ」
「凌、」
「せっかく、」
自分の気持ちに素直になれそうだったのに、と。
呟いた凌の言葉は、俺にしか聞こえることがないまま消えた。
──ああ、もう。
「汐乃」
今、助けてやるから。
もう、お前のこと裏切り者だなんて呼ばせないから。