【完】復讐の元姫



その言葉に、足を止めそうになる。



嫌ってわけじゃ、ないけど。



だけど。



「麗、最近疲れてるから」



「汐乃に触れる余裕ぐらいあるけどな」



「あんまり一緒にいないし」



「一緒にいてほしいなら、いてやるから」



「麗があえて何もしないんだと思ってた」



「自分の好きな女にぐらい、触れたくなるだろ」




……なんなの、もう。



「全部嘘だってわかってるけどな」



「え、」



「今適当に理由考えただろ」



「そんな、こと」



あるけど。



だって、言えるわけない。



< 247 / 392 >

この作品をシェア

pagetop