【完】復讐の元姫



「お前等、学校の補習終わったのか」



「終わったから来てんだよー」



「倉庫は」



「全体的に救護室って感じ。

まぁ、他の傘下集めて看病もやってるけど」



総長がいないと締まらないんで、と。



沙和は私が撫でていた麗の頭を、叩いた。



ちょっと今日の沙和は暴力的らしい。




「イテェだろ」



「ちゃんと銃弾を避けなかった麗が悪い。

明日は麗が戻って来るってことで、みんなでお祝いするんだから」



奈々、は。



あの後、学校をやめた。



ちゃんとハルトと3人で、私の家で話し合って。



「ほんとにごめんなさい」と謝った奈々。



姫の権利は私に返してくれると彼女は言ったけど、それは遠慮した。



だから今は、姫の席は空白。



今の奈々は、私の大事な友達のひとりだ。


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