花のような笑顔
親父が病室に入ってきた。


陵『狼、目が覚めたんだな。華のことだが、落ち着いて聞けよ。』


親父までそんな顔をするなんて…まさか…いや、そんなふうに考えるのはやめよう。


陵『華は…生きてはいる。』


それを聞いてまずはホッとする。
だが、次の言葉を聞いて俺は何とも言えない気持ちになった。


陵『ただ…目を覚ますかわからないそうだ。心臓に近い部分に銃の弾があって、ギリギリ命は取り留めたが、目を覚ますかどうかは華次第だそうだ。明日覚ますかもしれないし、もう二度と覚まさないかもしれない。』
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