花のような笑顔
狼に全てを話し終わった私は狼の次の言葉が不安でずっと下を向いていた。


狼『華、話してくれてありがとな。』


華『うん。』


俯いたまま返事をした。


狼『華、こっち向け。』


狼にそう言われて初めて顔を上げた。
そこには悲しそう顔をした狼の姿があった。


華『狼?なんでそんな顔するの?やっぱり・・・私なんか嫌になった?』


狼『ちげぇよ。俺が華のこと嫌になるわけないだろ。』


華『じゃあ、なんで・・・?』


狼『・・・けたかったんだよ・・・。』


華『え?何?よく聞こえない。』


狼『俺が、最初に助けたかったんだよ。』


私はまさか狼からそんな言葉が出てくると思わなくてびっくりしていた。
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