あべこべ恋愛事情

＊出会い＊

午前中の授業を終え、いよいよ約束のお昼休みとなった。

学校には食堂もあるが、今日はお弁当を持ってきた為教室で華を含めたクラスメイト3人と一緒に食べる。

「あれ、今日ご飯食べるの早いね？」

いつもはのんびり会話を楽しみながら食事する俺が、食べ始め10分程度で掻き込む様に食べたのをみて華が尋ねてきた。

「あー、ちょっと予定あって。済ませたらすぐ戻るよ」

弁当箱を片付け、バックにしまい足早に教室を後にする。文章の内容からして恐らく、既に待っていると思われる。ブナの木がどれの事だかわからないが、多分校舎裏の1番大きな木の事だろう。よく待ち合わせに使われる。

話が何かはわからないが、また俺を男と勘違いして告白から何かかな。また勘違いだよと言って、告白されたけどその場で振られて・・・。いくらカッコ良く見せても性別変えなきゃ彼女は出来ないのだろうか。そんな風に考えていくとだんだん行くのにも気が重くなっていく。しかし、待っているであろう相手を待たせるわけにも行かないので途中関係のない女子に捕まりながらもなんとか校舎裏に辿り着いた。

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