歩道橋で会おうね。
放課後。
私たちは高ノ宮男子高校の前にいた。
毎回私たちの学校の方が早く授業が終わるからね。
「ねぇねぇオネエチャンたち」
校門で待っていると、高ノ宮男子高校の制服をアックン以上に着崩した生徒が、私たちの前に数人現れた。
チャラいっ…。
こんなのでも成績良いの?
悔しいんだけど…。
「よく見るんだけど。
暇ならさ、俺らと遊びに行かない?」
「楽しいよ~?」
「ひ、暇じゃないです」
声が出ないため抵抗が出来ない私を守るかのように、アユが私の前に立つ。
「良いじゃん。
そんな固いこと言わずにさ~」
「ささ、行こうお嬢ちゃん」
お嬢ちゃんって…。
このチャラ男たちがしているネクタイの色、アックンやハルキくんと同じだ。
だから同じ2年生だ。
タメなのにぃ、むぐぐ。