歩道橋で会おうね。








「…で?今何しているわけ?
いきなり言われても、わからないんだけど」

「あ、だよね。
…今ハルキくん、行方不明なの」

「で?」

「私たち今探しているの」

「だから?」

「吾妻くん、暇なら一緒に探して!」

「はぁ?何で俺が」

「知りたくないの?
何故弟さんが自殺したのか」

「それは知っているって。
小野と水川にいじめられたからだろ」

「ハルキくんが、親友をいじめるはずないわ」

「そんなの想像だって。
根拠もねぇのに勝手に言うな」




もしこのまま私が真実を言ったとしても、吾妻くんは信じてくれないだろう。

どうしたら――――…。






「吾妻颯天をいじめたのはオレだ。
水川は関係ねぇよ」





「おまっ…小野!?」

「久しぶり、吾妻の兄」



いつの間にか小野が立っていた。



「高岡が言ったことは本当だ。
颯天をいじめたのはオレだけだ。
水川は逆に守ろうとしていた」




私が言うより、その場にいた小野の方が、説得力があるだろう。






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