あなたの隣に私はいない。



「あの、弘生先輩…?」

目の前にはいつの間にか足が止まった先輩。
いきなり止まったのでぶつかりそうになる。


「あぁー。
ごめん。圧倒された。笑

マネージャー切望はしてたんだけどさ、ここまで盛り上がるとは思ってなかったからー。」

そう言った弘生先輩の顔には苦笑いが浮かんでいる。

さっき自分で覚悟しといてねって言ったのに、面白い先輩だなんて思った。

「うるさくてごめんな?」

弘生さんがこちらを見て申し訳なさそうにしていた。

いえ、全然!
寧ろこういう雰囲気大好きです!
そう宣言したかったけれど、なんだか張り切りすぎているみたいだと思ったから、なにも言わず笑顔を返した。

弘生さんのその顔にニコッと笑顔が咲いた。

「じゃ、見学場所こっちだからついてきてな?」

そういいながら弘生さんはステージ横に案内してくれた。



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