あなたの隣に私はいない。



「いつもありがとな。」

あの日の告白が嘘みたいに私たちの間に流れる空気はいつもとなんら変わりない。

「いえ。
弘生さんのためならなんでもしますよ!
お世話になってますし。」

私のしゃべり方は少しだけぎこちない。


こんな風に2人だけで話すようになったのは、今より少し暖かくなった季節のことだった。



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