病愛。【完】
恭平side





綾香。




それは俺のいとこだ。






そして…長年の俺の想い人。











部屋に逃げ、隠れた綾香を俺は見つけた。






あのベッドの中か…






俺はニヤリと笑った。






ちょっといじめてやるか…






「おーい。綾香~」





俺は気づかないようなフリをして綾香の名前を呼ぶ。





そしてベッドに近づき、バッと布団をめくってやった。







「きゃぁっ!!わかってたの?!」




布団の中から可愛い綾香が出てきた。




俺は綾香の両腕をつかんだ。




「えっ___」





そして綾香をベッドに押し倒す。




いきなりのことに慌てる綾香。





「ちょっと恭平?ど、どうして____」





どういう状況にあるかまだわかっていない綾香。







…可愛いなぁ。







俺は綾香の顔を見つめ続けた。





「綾香…」




俺は耳元で綾香の名前を呼んでやる。





「ひぁっ!!ちょっ…!!」





可愛い反応をする綾香。




俺はふたたび綾香の顔を見る。





綾香は真っ赤な顔して戸惑っているようだった。








ヤバイ…抑えがきかなくなりそう…








俺はスッと綾香から離れた。





「きょ、恭平…?」






綾香がきょとんとした目で俺を見つめる。





そんな綾香に俺は黒い笑みを見せると






「なんだ?続きしてほしかったのか?」





と意地悪っぽく聞く。






「なっ…!!そんなこと思ってないわ!!バカァッ!!」




と言い俺を殴ってきた。










甘い時間を過ごすのはもう少し先にしよう…



そんな甘い考えをしていた俺が…バカだったんだ。
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