家の前で倒れている男に餌付けしてみた結果(仮)


〈巳波八尋side〉


「で、何しに来た」


肌寒い風が吹き、髪が揺れる。


もう季節は秋。


そろそろ寒くなる季節だ。


「そんなの〜、八尋を連れ戻しに来たに決まってんでしょ。…そんなことも分かんない?」


はぁ…と馬鹿にしたように溜息をつくこの女顔の男は長谷部理人〈Hasebe Rihito〉


「…残念ながら八尋の力が必要なんですよ。仲間じゃないですか」


俺がいた時と変わらず胡散臭い笑みを浮かべる白須唯〈Sirasu Yui〉


「な、なんであの人と一緒に…住んでるの?」

大きな瞳を揺らしながら聞いてくるお姫様。


「…戻ってこい」


お姫様の肩を抱きながら何様かと聞きたくなるくらいに偉そうな態度をとる八神大河〈Yagami Taiga〉


…そしてその様子を関係ないと言う様に傍観しているだけの夏。


「今日の朝も伝えたはずなんだけど、そこのお姫様に」


そんなことを言いに来る為に来たのか?


何度も同じ事を言わせるな。


< 31 / 160 >

この作品をシェア

pagetop