家の前で倒れている男に餌付けしてみた結果(仮)
その気持ちは何かのはじまり


「何見てるの?心」


「ん〜恋の診断テストってやつ」


「うわぁ、誰か好きな人でもいるの?」


「残念ながらいないんだよね〜」


休み時間、心の机近くまで来ると心は珍しく恋の診断テストとやらを見ていた。


懐かしいな〜診断テスト。


そういえば、小学生の頃流行ってたっけ。


「で?結果はどう出たの?」


「“あなたは男子から怖いと思われてます…これからはもっと異性の人に対して優しくしてねっ!”…だって」


はぁ…とあからさまに落ち込んでみせる心。


怖がれてるっていうか、妬まれてるの方が正しいと思うけど、当たってる気がしなくもない。


「当たってるかもね」


なんて笑ってみせると


「じゃあ、柚鈴も診断してみてよ!」


と半ば無理矢理やらされることになった。


…どうせ結果なんか目に見えてるんだからやらせる必要なんてないのに。


そう思いながらも、結果に向かってYesとNoを決めていく。


「あー、出た出た。Aだって。…ちょっと待ってね、私が音読するから」


もう何でもいいよ。


という意味を込めて「はいはい」と適当に相槌を打つ。


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