絶対に逃げられない部屋
会いたい人



僕らは円になって座り、一番会いたい人について真剣に話し合った。




本当に真剣に。





なぜなら、僕らはさきほど青い部屋で、人間以外なら何でも出せるという奇跡を体験しているのだ。



きっとこの貼り紙も、一番会いたい人の名前を書けば会えるのだろうと、確信に近い予測をしていた。






しばらく考えていたが、最初に立ち上がったのは良太だった。




「よし、俺決めた」





そう言って、良太は貼り紙の前に立った。




「誰? 誰の名前を書くの?」




良太は一つ深呼吸をして答えた。




「お父さんだよ」



< 46 / 91 >

この作品をシェア

pagetop