【完】私の好きなあいつは無口で俺様な二重人格くん。




「おわっ!!」


──ドンっ!


「いったぁ……」


私がベットから降りるとき、布団が一緒に落ち、それにつまづいてしまった。


その時、何かに掴まろうとして掴んだのが、カバンだった。

だけど、カバンも一緒に落ちてしまい、教科書がたくさん散らばった。


「あーも。最悪」


そんなことを思いながら教科書を拾った。

ふと、目に入ったのが



「西垣くんの教科書……」

明日返さなきゃいけないじゃん!


チラリと教科書の後ろを見た。


そこには

“西垣蓮”

と、綺麗な字で書かれていた。

ちゃんと名前書くんだ……。


意外すぎてなんだか笑えた。


会いたくないけど、明日返さなきゃ。


それにしても、私と同じ漢字入ってる。


私は、蓮菜で西垣くんは蓮か……。

ということは、西垣はすくん?


はすくん……かぁ。

そう思いながら、私は眠りについた。




< 35 / 182 >

この作品をシェア

pagetop