【完】私の好きなあいつは無口で俺様な二重人格くん。





奈々や柊くんとも話すことも、話しかけられることもないまま、1日が過ぎてく。


優くんと弁当を食べ終わり、お昼休み。


またまた、ぼーっと席に座っていた。


その時、


──バン

勢い良く開く扉。


シーンと教室中が静まり返る。

「あー、いたっ。やっまなっかさーん!!」


「お昼休み、遊ぼうよー。いつもの場所で待ってるね〜?」


そう言い残していく違うクラスの2人組…


ビクッ……。

あぁ、まただ……。


斜め前の席に座る優くんが


「蓮菜?」

心配そうに私の名前を呼ぶ。


また、あんな目に遭うなんて……イヤだよ。


だけど、周りのみんなは、私がそんな目に遭ってるなんて知らない。


いや、知られたくない。

だから私は、

「あ、うん。今行く!」

イヤでも行くしかないんだ。


なるべく笑って、ゲラゲラ笑いながら去っていく2人の待つ場所に向かった。

< 98 / 182 >

この作品をシェア

pagetop