最低王子と恋の渦

「…え？」




そこに立っていたのは女子高の制服を着た美少女。

髪はふんわりとしたショートボブで、少し私より身長が低い。


なんとなく、天使バージョンの西垣さんに似てる。


…ん？

ていうかこの子どこかで見たような…。





「…今、〝三鷹くん〟って話してましたよね…？」




上目遣いでそう聞いてきた美少女。



…え？

もしかしてこの子、三鷹くんの知り合い…？


ドクンと心臓が鈍く跳ねる。

何か嫌な予感がする…。





「…少し、お時間貰えませんか…？」




恐る恐る尋ねてくる美少女に、私はゆっくり頷くことしか出来なかった。